和骨董がある暮らし

 

2022年4月9日(土) ~ 5月3日(火) 12:00 ~19:00(水・木・金・定休日)

パセリセージでは初めて和の骨董をご紹介します。日本の骨 董をさりげなく暮らしの中に取り入れる事がテーマです。 今回のイベントでは決して高価なものでなく美術品でもない 和の骨董を暮らしの中にセンスよく生活に取り入れる事を提 案したいと考えました。和の骨董を取り扱うにあたり、骨董 の言葉を調べてみると面白いもので骨董という日本語は、「希少価値や美術的な価値などのある古美術品や古道具類」という 現在一般的に使われる意味の一方で、「古いだけで価値がなく 役にたたなくなったもの」ともあり、正反対の意味もそれぞれ 骨董という言葉の意味に含まれているのです。 この役に立たなくなった割れたり欠けたりした器などは、日本では昔から金継ぎや呼び継ぎという技法で再生したりする 修復技法があり、蘇らせる生活の知恵があります。今回、陶 芸家でもありモダン金継ぎで作品を発表している鴨下知美さ んの特別レッスンを企画しています。骨董の割れた絵付なま す皿を使った呼び継ぎです。使用する骨董は鴨下さんが集め た新潟の蔵に眠っていた江戸期の絵皿の欠けた部分に別の陶 片や色ガラスを呼び継いで器をよみがえらせます。 パセリセージのギャラリーでは期間中、鴨下知美さんの和骨 董の陶片を使った呼び継びの箸置き、和井内京子さんセレク トの蔵出し器、オーダーによる帯のテーブルランナーなどを パセリセージの三上星美が和をアレンジしながら、日常に使 うことで自分の心地良さの発見があり、暮らしの中に和骨董 を取り入れることを提案します。特別なものでなくても日々 の暮らしを彩ることができる上質な生活提案のアイディアを ぜひご覧になってください。

パセリセージ

和井内京子さん蔵出し和骨董のはなし

沢山の思いを乗せて日々の暮らしの道具のある暮らし。
英国に住んでいた時は大きなダイニングテーブルにドンと置きたい一心で大好きなサワチ皿を見つけては手に入れて大事に大事に運びました。
特に九州は久留米の寺町近く、そして四国の宇和町に素晴らしい古道具屋さんがあって通い詰めました。
古道具、うつわはばったり出会ってしまったことのcoincidence。事件で物語です。
そこにまたテーブルがありどんなご馳走が乗るのか?
どんなメンバーでどんなお酒が振舞われるのか?
物語はうつわとの出会いそれを囲む環境が作り出すのです。
英国に運んだたくさんの想いの詰まったうつわたちは日本に戻すことなく英国のフードフォトグラファーやインテリアデザイナーたちの手にかかっていろいろな物語を作っていることでしょう。 ここに選んだうつわたちは四国で手に入れたアバンギャルドな佇まいの絵柄。
葉山暮らし、大岡山の天井部屋暮らしで抱きかかえてきたものと秋田美郷町の食器屋さんで見つけたものです。
また新しい出会いのうつわに出会うためにこのうつわたちに新しいチャプターを開いてもらうことにしました。

     
             和井内京子